畑や花壇に有益な働きをもたらす昆虫たち。
ミツバチやハナアブは花粉を運ぶことで花が実をつけるのを助け、テントウムシやアシナガバチは増えすぎたアブラムシやアオムシを退治してくれます。
自然を積極的に取り入れるワイルドライフ・ガーデニングでは欠かすことのできない存在です。
そんな彼らのために、バグホテル(昆虫たちの棲家)を作ろうと思います。
バグホテルとは、昆虫や小動物類の棲家を人為的に作ったもの。
生き物たちの隠れ家や棲家、またはゆりかごとなる仕掛けです。
何にしても先行研究を調べるのが好きな私。
まずは一番来て欲しいハチ類について調べてみると、「日本竹筒ハチ図鑑」なるwebサイトを見つけました。
運営団体は「国立研究開発法人 森林研究・整備機構」。
まさかの公的団体のwebサイト!
webの情報は玉石混交ですが、公的団体の情報は信頼できる情報の1つ。
竹筒ハチとは
ハチの中には、竹筒やヨシの茎のように、中空の細長い物体に好んで巣を作るハチがいます。
こうした既存の孔に巣を作るハチは「借孔性(しゃっこうせい)ハチ類」「管住性(かんじゅうせい)ハチ類」と呼ばれ、日本には少なくとも60種ほどが知られています。
これらのハチは竹筒などを束ねた営巣トラップによく営巣するので、「竹筒ハチ類」と呼ぶことにします。
こうした竹筒ハチ類は巣の中に餌を蓄えて産卵し、卵からかえった幼虫はその餌を食べて育ちます。
餌の種類で大きく分けると、いろいろな昆虫やクモを狩るカリバチ類と、花の蜜や花粉を集めるハナバチ類があります。
森林総研 竹筒ハチ図鑑より引用改変
カリバチは青虫やバッタなど草食性昆虫の天敵として、ハナバチ類はポリネーターとして、どちらも庭にお招きしたい昆虫。
是非とも営巣トラップを作って、お招きしようと思います。
営巣トラップの作り方
竹筒ハチ類は、もともとはカミキリムシが木にあけた穴などに営巣しますが、これを効率的に調べる方法として、いろいろな太さの竹筒を人工的に設置しておく方法があります。
これを営巣トラップといい、日本では以前から使われてきました。
営巣トラップは、20cm程度に切った、内径5~20mmくらいの竹筒を適当に組み合わせて作ります。
ハチの種によって好みの太さが違うので、いろいろな太さの竹筒を混ぜたほうがたくさんの種が営巣します。
竹筒を円筒状に束ねるやり方と、「すだれ」のように並列に並べるやり方がありますが、営巣するハチの種はどちらでもそれほど変わりません。
どのような場所に営巣トラップを着けるかは決まっていません。
人家の周辺であれば、屋根の軒下など雨が当たりにくい場所に設置するとよいでしょう。
森林総研 竹筒ハチ図鑑より引用改変
バグホテルの画像を見ると、よく竹が束ねてある様子を見ます。

こんなのだったらすぐにできそうだし、かわいい。
大きな立派なものを1個作るより、小さい簡単なものを何個か作ってみようかな。
ハキリバチへの罪滅ぼし、取り掛かりたいと思います。
コメント