米づくりの舞台裏、水路の整備

暮らし

2023年4月9日、快晴。

筑後平野のど真ん中。

ここは一大農業生産地です。

二毛作が基本のこの地域では、水田は秋から春にかけて麦畑になります。

この麦の収穫が終わったら、すぐに水田の準備。

水路の整備で呼び集められたこの日まで考えた事も無かったのですが、一面に広がる水田に並々と水を満たす為には水のインフラ、即ち水路が必要です。

そして水路は人が作ったもの。メンテナンスが必要です。

そう。

水田でイネを育てる為には、水路の維持管理という作業が必須なのです。

水路整備とは、具体的には次のステップ。

①スコップでU字溝の底に溜まった土砂を掬い出す。

②高圧洗浄機でU字溝の接続部を洗浄。

③接続部にモルタルを塗り、隙間を塞ぐ。

これをひたすら繰り返します。

私が凄いと思うのは、この過酷な土木作業を行うの地域の有志(その殆どは高齢者)であるということ。

農家も非農家も、老いも若きも、力を合わせて、地域のインフラを守ります。

この作業で特に大変なのが、大量に土砂が入り込んだ水路の土砂上げ。

除草剤による雑草管理の弊害です。

除草剤によって草が枯れ、剥き出しとなった表土は風雨で簡単に侵食され、ご覧の通り崩壊します。

雑草と呼ばれる草たちも、「大地に根を張り、表土の流出を防ぐ」という環境的に重要な機能があるのです。

除草剤を使わない草管理といえば草刈りですが、これはこれで重労働。

雑草管理は、日本の農家の長年の課題です。

最近では「草をもって草を制する」雑草管理というのもあり、個人的に注目しています。


朝早くから夕方まで、1日がかりで整備した水路の総延長は約1.5km。

運動不足甚だしい今日この頃、作業の翌日は筋肉痛で身体中ガタガタになりました。

人生100年。

この地域に住むものとして、今後も地域の維持・整備活動を頑張りたいと思います。

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