ギャッベに触れる

芸術

街中の市民ホールにて。

ギャッベの出店が出ていたので立ち寄ってみました。

こんな街中でギャッベを見つけた事にも驚きましたが、なんと熊本は阿蘇からはるばる出張で来られているというので2度驚きました。

ギャッベとは、イラン南西部ファルース地方に暮らす遊牧民の女性たちが一年で最も柔らかい春刈りの羊毛のみを手で紡ぎ、草木で染めた後、一枚一枚丁寧に手織りする毛足の長い絨毯です。

この織りの技術は2010年世界無形文化遺産に登録されました。

ASOシルクロードギャラリー パンフレットより引用

はじめは、見て見ぬふりをしようと思いました。

近づくと買ってしまいそうだからです。(笑)

しかしその誘惑には抗えず、色々と触らせてもらいました。

ギャッベといえば大きい絨毯のイメージがありましたが、実際には椅子に敷くような小さなものまで様々な種類がありました。

どれもとても素敵な色柄です。

店員さんに色々教えてもらったところ、とても面白い話をいくつも聞かせてくれました。

ギャッベは砂漠の民の実用品の為、地面に敷いても、直射日光に晒しても、何かをこぼしても気にしなくてよいぐらいタフな事。

下のように織りが立体的なギャッベは作るのにとても手間がかかる為、現在では作り手が殆どいなくなってしまったという事。

柄は、一つ一つに意味があるとの事。

こちらは「木」と「羊」。

「木」の図柄は「生命の樹」と呼ばれ、家族の健康と長寿を願う図柄。

また遊牧民の暮らしでは家畜は財産。羊やヤギの図柄は財産に恵まれるように、との思いが込められている。

ASOシルクロードギャラリー パンフレット

美しい実用品、特に庶民の暮らしの中で脈々と作り、使い続けられてきた暮らしの道具は私の大好物。

民藝活動が見出した暮らしの中の美を、ギャッベの中にも見つけることができると思います。

いつか我が家に迎え入れたいアイテムです。

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