(投稿日:2020/07/31)
NHKのラジオ番組「朗読」より。
2020年7月現在、早坂暁の小説「花日記-昭和生け花戦国史」が25回にわたって放送され、先日最終回を迎えました。
ちょうど生け花に興味が高まっている私にとっては願ってもない放送で、一気に全部聞きました。
舞台は、戦後から始まります。
主人公は、のちの前衛生け花運動で知られる中川幸夫。どの流派にも属さず、弟子も取らず、たった一人で自分の花を活け続けた男。
当時、「池坊」がいけばなの世界で圧倒的なシェアを誇っていました。
そこへ新しい風を吹き込んだのが、草月流初代、勅使河原蒼風。
戦後「前衛いけばな運動」を作り上げてゆく彼らが命をかけて花を生ける、そんなお話です。
中川幸夫や勅使河原蒼風の作品が気になったのでネットで検索し、驚きました。
これが、いけばな?と思うような作品ばかり。
私は「前衛芸術」に触れたとき、なんとも落ち着かない気持ちになります。
ドキッとするというか、ざわざわするというか…、そういう効果を狙っていたりもするのでしょうが、心地よいものではないです。
中川や勅使河原の作品は、私にとってその類いのものでした。
民藝に心惹かれる私は、花のいけかたは「野にあるように活ける」茶花がやっぱり一番好きです。
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