四ヶ伝、デビューと唐物の記録

茶道

※この記事は極めて個人的な茶道のお稽古の記録です。お稽古を重ねてゆきながら、何度も記事を更新します

四ヶ伝にレベルアップ

2022年12月、茶道のレベルが1つ上がり、四ヶ伝を修得できるようになりました!

四ヶ伝とは裏千家の稽古課目。小習十六ヶ条を修得後、次に進む段階で、茶通箱・唐物・台天目・盆点の四課目をいう。台子伝法の基礎となる点前である。

新版茶道大辞典 p.515より
裏千家HPより

改めてこの画像をよく見ると、茶道とは「人間にとって大切なものとは何か」「いかに生きるべきか」を学ぶ人倫の道、と書いてあります。

ついつい形ばかり追いかけてしまうお稽古になりがちなのですが、お稽古を通じて何が大事か、何をすべきか、どうあるべきか、見つめ直してゆきたいと思います。

いよいよ茶道の核心的な世界へ

ここから先は、お点前に関するテキストがありません…!

つまり、師匠について習わない限り、絶対に知ることができない世界へ突入してゆくのです。

もちろんこのご時世、webで四ヶ伝、唐物と検索すれば、その順番が写真入りで記されているサイトなどいくらでも出てきます。

しかし、ここから先の稽古は性質上、「自分が所属する教室のやり方が正解」なので、他の教室のやり方は参考になりません。

頭脳と身体の記憶だけを頼りとする世界。

結局のところ、多少時間はかかったとしても師匠から学ぶのが最良で最短の道のり、という事になるでしょう。

むしろここで「時間をかける」という事こそが、茶道の重要なところなのかもしれません。

この営みを400年近く維持してきた歴史を考えると、すごい世界があったものだと驚くばかりです。

唐物の準備

唐物は使う道具が決まっています。

まず、お点前の名前にもなっている唐物とは、当時としては高級な輸入品である茶入のこと。

唐物で用いる茶入れには、文琳(リンゴ)形、茄子形などがあります。

水指は、木の曲げ水指。濡れた布で濡らしてから用います。私の教室では、蓋だけ濡らしてやる事が多いようです。

茶碗は、楽茶碗。中でも高めの格のものが良さそうです。

建水は、唐金。

茶杓は元節。

元節の茶杓はレアものらしく、裏千家初代(=千家四代目)仙叟宗室(せんそうそうしつ)あたりのものを用いる場合が多いようです。

唐物の心構え

貴重な茶入を扱う事を念頭に置きますので、両手で丁寧に扱うことになります。

茶室に出入りする際も、手をついて襖の開け閉めをします。

茶入れを清めるときの高さも、気持ち低め。

万が一、落としたときの衝撃を減らすためでしょうか。

茶入れの上は柄杓も水指の蓋も通りません。

万が一、落として茶入れにぶつかったら大変です。


茶入れを持つ際の手の形も注意。

釉薬のかかっていない底の部分を素手で触らないように、手を軽く握った感じで手の腹と指で釉薬のかかった部分だけを持つようにします。

唐物、茶を点てるまで

水指、茶入れの順に持って入るのは通常運転。

茶碗を持って入ったら、一旦閉めます。建水は後でもう一度取りに行きます。

茶碗は勝手付きに仮置き。

茶入れの仕覆を脱がせる際、これまでは手前→向こうでした。これが逆になります。

脱がせたら仕覆を持ったままの手を添えて、茶入れを置きます。

茶入れを清める際のの帛紗の捌き方が今までと全く異なります。

更に清める際の茶入れの回転方向が逆、すなわち時計回りとなります。


茶杓は元節なので、清める際はスムーズに前後移動ができます。

逆に考えると、これまでのお点前では中節だから節を避けるような動きになっていたのですね。

清めた茶杓は茶入れの蓋に立てかけます。難しいです。


茶筅通しをした茶筅は汚れていないので、柄杓の横の客に見える場所に堂々と置きます。


茶を茶碗に掬い出します。

何回掬い出ししても大丈夫だそうです。

掬い出しが終わったら、茶杓を茶碗に預けて、蓋を閉めます。

回し出しをしていないので、茶入れの口を清めるのは要りません。

茶を出してから拝見まで

客が茶をいただいてお服加減を尋ねる、中仕舞いをするのはこれまでと同様です。


拝見では、割り乞い、という拝見の仕方が特徴です。

まずは茶入だけを拝見し、茶杓や仕覆は別に拝見をお願いします。

ここで茶入れを清める清め方もこれまでと異なります。要訓練。


炉の唐物の場合、茶入だけ環付のところに出します。

ここが最も最もフォーマルな位置だそうです。

銘があるようなものは用いないので、拝見の際はカタチだけ尋ねます。

さらに茶入を際立たせるために、茶杓と茶入の距離は通常の2倍の距離を作ります。

このため、茶杓と仕覆の紐が重なります。

記憶の限界

覚えている限りをここに記しましたが、帛紗の裁き方、手捌きなど文字化しにくい情報も多く、メモの限界を感じます。

ここを超えて何とか工夫して言語化するのが良いでしょうか。

それより先に体が覚えてしまうものなのでしょうか。

どちらなのか分かりませんが、自らの表現力を高める意味でも、可能な限り文字化にチャレンジしてみようと思います。

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