これまで何度かチャレンジしたインゲンの栽培。
なかなか苗作りがうまくいかず、失敗続きだったのですが、この秋ようやく収穫に漕ぎ着けました。
もちろん、有機無農薬不耕起栽培のリジェネラティブ農法です。
語り尽くせぬ魅力のあるインゲンについて色々書き散らかしていきます。
ジフィーポットで苗作り
夏野菜の遅まきのタイミングで一緒にツルありインゲンの種も撒いていました。
そのまま土に植えられるジフィーポットは植え付け簡単。試しに使ってみたら非常に便利で、不耕起栽培との相性も抜群です。
トウモロコシなどは流石に植え付け時期が遅すぎてうまく育ちませんでしたが、インゲンはうまくいきました。
インゲンは4月下旬から5月下旬までタネ撒きすることができ、真夏でもこの通りなので、年に3回収穫できることから三度豆(さんどまめ)との別名もあります。
真夏に植え付けができる貴重な野菜ですね。
インゲン料理
採れたてのインゲンの美味さといったら筆舌に尽くし難き、旨みの塊。
収穫したらすぐに鮮度が落ち始めるので、すぐに料理します。
この日の料理はジェノベーゼ。
コストコで買ったジェノベーゼソースを使うので作るのも簡単で味は抜群。
オリジナルレシピでは具材がジャガイモとインゲンだけだったので、バランスを鑑みて自家製ベーコンを足しました。
畑で採れた野菜と自分で燻製したベーコンで調理。
バリラのジェノベーゼソースは非常に美味しかったのですが、やはりフレッシュバジルを使ったものには及びません、来年はまたジェノベーゼソースを作ろうかしら。
また、日本では鮮やかな緑色と歯応えを残して調理するのが当たり前ですが、アメリカ南部料理の本を見ると、クタクタに煮込む調理法が主流とあって驚きました。
グローバルな食材は地域ごとに様々な料理があって面白いですね。
インゲンの歴史
インゲンはそもそも中南米原産のマメ科植物。
ネイティブアメリカンでは「スリーシスターズ」と呼ばれるトウモロコシ、カボチャ、インゲンの3種を組み合わせた農業技術が知られています。
本当はこれを再現したかったのですが、今年はカボチャだけが取れました。笑
痩せた土でもよく育ち、収穫量も栄養価も豊富なインゲンは、ヨーロッパ人によってすぐにユーラシア大陸に持ち込まれ、一気に普及したそうです。
ヨーロッパでは歴史的にソラマメが常食されていたのですが、ソラマメに変わる食材として非常に好まれたそうです。
なぜソラマメに取って代わられたかというと、詳しい理由はわかりませんが「ソラマメ中毒」という致死的な病気があるそうで、常食している地域では割と深刻な問題があったようです。
かのピタゴラスも何故か、文字通り死ぬほどソラマメが嫌いだったという歴史的記述が残されているようです。笑
ヨーロッパから中国へもたらされたこのマメは、とある禅僧により日本に持ち込まれました。
その禅僧の名前こそ「隠元」。禅宗の世界では超有名なお坊さんです。
食に歴史あり。
雑草と共生
不耕起栽培では「畑を裸地にしない」というのが重要で、カバークロップと言って地表面を植物で覆い尽くす技術が推奨されています。
今回は雑草をそのままカバークロップにしてみました。
畑で雑草が問題とされるのは生育上の問題のためです。という事は最悪の妨げにならないならば雑草は問題ないという事にならないか。
そう思って実験してみました。
地表面はツユクサに覆い尽くされています。
慣行栽培の収量が分からないので比較できませんが、特に問題なく育ってくれました。
初期生育が思ったより遅かったので、支柱に絡みたくくらいまで生育できれば地表面の雑草は問題にならないようです。
失敗を重ねながら、少しずつインゲンの育て方が分かってきました。
収穫したてのインゲンの美味しさを知ってしまったので、来年からはもう少し沢山植え付けてみようと思います。
コメント