上のアイキャッチ画像はAI作成です。最近のAIは本当にすごいですね。
さて、本題。
先日、環境省と自然保護協会の調査結果が公表されました。

その結果、スズメやセグロセキレイなど「普通種中の普通種」の数が減っている傾向にあることが分かったそうです。
環境の変化がその原因の一つなのは間違いありません。
ちょうど先日の茶道のお稽古で頂いたお菓子は「鳴子」をモチーフにしたものでした。

先生から「鳴子」を見たことがあるかと尋ねられましたが、農業地帯のど真ん中に住む私でも見たことがありません(農業が盛んなので高度に機械化されている為かもしれません)。
鳴子とは、収穫期にコメを食べに来るスズメ達を木の鳴子の音で追い払うという簡単な装置です。
この「鳴子」が日本で共通して秋の風物詩として認識されていたところを見ると、かつて日本には相当な数の水田がどこにでもり、同時にたくさんのスズメがいたのでしょうね。
もっとも、そもそもスズメが増えた原因には人間による稲作の拡大があるでしょうから、とても長い目で見れば人間の農業の繁栄と衰退がそのままスズメの繁栄と衰退に繋がるのでしょう。
目の前の変化は緩やかなので気がつきににくいものです。
環境保護についても、何年単位で物事を捉えるかによって、「どこの何をどう保全」するかも変わってきます。
何が正解かはないので気にしないで良いという考え方もありますが、私は「こういう変化が起きている」ことを認識していることと、「それについてどう思うか」を考えることは大事なことだと思います。
私はスズメが減って行くというニュースを見た際に瞬間的に「寂しい」と感じましたが、日本の人口減少とそれに伴う農地の縮小が原因であるとするならば、ある程度の減少は「生息域減少に伴う自然減」だと思います。
今、目の前にいるスズメ達が当たり前の存在じゃなくなるのかもしれない。
そう考えた途端に、スズメ達の見え方が変わってきます。
彼らと平和に共存して暮らしている「今」は、実はかけがえのない時を過ごしているのかもしれません。
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