オクラの害虫と天敵
オクラをよく観察してみると、葉が筒状に巻かれているのが見つかります。

これは中にハマキガの幼虫がいる証拠で、葉を綴り合わせて安全なシェルターを作っているのです。
これを見ると「フタオビドロバチ」の事を思い出します。
フタオビドロバチは狩人バチの一種で、巻いた葉の中にいる幼虫を見事に引きずり出すそうです。
「見てみたいな」と思ったところで、こういう自然の営みは思い通りになる事ではありません。
自然の営みは常にそこにあれど、同じく暮らしを営まないといけない私は常にそこに居続けるわけにもいかないのです。
やがていつかは…。
そんなふうに思っていたら、遂にその奇跡の瞬間がやってきました。
狩りの瞬間
低く静かな羽音を立てながら、単独で飛んできたハチの姿。
巻かれた葉の一つ一つに着地して獲物を探すその姿はまるで部屋の中に隠れているテロリストを探す特殊部隊のよう。
そのうち一つの葉から幼虫の気配を察知したドロバチ。
巻いた葉の前後の出入り口に素早く揺さぶりをかけて、たまらずに飛び出してきた幼虫を確保。
その瞬間に一撃、針で麻酔を撃ち込まれた幼虫はピタリと動かなくなりました。
私はこの夢にまで見たシーンを写真に収めるべくスマホを持って接近を試みましたが、明らかに私に警戒心を抱いて間合いを保つので、思うように写真が撮れません。
やがて私も撮る事を諦め、その姿をじっくりと観察する事にしました。
しばらく幼虫を押さえつけていたハチはふと姿勢を整えると、ドローンが離陸するようにまっすぐ上に飛び上がり、ぐんと高度を稼いだかと思った刹那、東の空へと消えてゆきました。

かっこいい…!
もっとみたい…!!!
竹筒トラップ作成
そこで思い出したのは、竹筒トラップのこと。
狩人バチの仲間を呼び寄せるための仕掛けで、英語では「bee hotel」ともきいます。

近所の竹林から切り出してきた細い竹が何本かありましたので、すぐに作ることに。
竹を切るにはノコギリがいるかと思っていましたが、岡恒の剪定バサミで十分でした。
このようなシーンを見つけたと言うことは既にドロバチ達は巣作りに取り掛かっているということ。
ウカウカしていると時期が過ぎてしまいますので、急いで作ります。

まずはこんなものでしょう。
設置場所は庭の木の南側に仕掛けてみました。

さて、ドロバチは来てくれるでしょうか。
暮らしの中の楽しみがまた一つ増えました。
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