庭作りのジャンルの1つ、メドウガーデン。
大空の下に広がる草原のような野趣溢れる姿を目指す庭作りで、数年前から「ナチュラリスティック」等のキーワードと共に注目されています。
私の思い描く庭作りの理想系の一つがこれなのですが、私が思い描いたものとは違う方向性で実現しつつあります。
何が起こっているのかというと、「十分に手を入れられないところが、自然と原野に戻りつつある」のです。
お庭の維持管理といえば、通路部分をたまに刈り払い機で刈るくらい。刈り込むことのできない部分が原野化しています。
すると秋の気配が漂うにつれ、正体がよくわからないイネ科の雑草が穂をつけて、これが猫じゃらしの仲間である事が分かりました。
もし庭の全てを刈り込み続けていたら、この姿を見ることはできなかったでしょう。
果たして「原野」と「メドウガーデン」の境界線はどこにあるのか。
そんな事を考えながら庭にいると、草むらからコロコロコロ、リーリーリーと涼しげな虫の声。
吹く風の中にかすかな秋の気配。
ここが何であれ、求めているものは既にここにありました。
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