自然と共生する庭づくりのポイントは、生態系を理解する事。
例えば食物連鎖のピラミッドを考えてみると、生物たちの量のバランスは適正に保たれるようになっています。
ある朝、オクラの葉の上に何かの幼虫が何匹もついているのを見つけました。
毒のありそうな毛虫だったのでオクラの収穫の邪魔でイヤだなと思っていたのですが、駆除はしません。
何故ならば我が家には強力なプレデター、アシナガバチが住んでいるからです。
昨年、エアコンの室外機下に引越ししてきたアシナガバチファミリーは着実に反映を遂げて、今年は約3軒の分家が出来ました。
彼らは食物連鎖の上位者で、様々な種類の幼虫を捕食します。
私にとっては厄介な毛虫でも、アシナガバチにとっては可愛い我が子を養うための貴重な食料。
これだけの数のアシナガバチがいる限り、特定の種の害虫が大量発生することはないと信じて観察する事、数日。
ついにその姿を目撃することができました!
オクラの葉の上にいる幼虫を見つけたアシナガバチは無駄のない動きで葉の上に着地し、幼虫を捉えて持ち去りました。
オクラを植えた私。
オクラの実を食べる私。
オクラの葉を食べる幼虫。
幼虫を食べるアシナガバチ。
生物の営みは複雑系で、一つ一つが密接に繋がりあっています。
この繋がりを見つけること、気がつくことが私の喜びです。
生き物の営みをみていると、どこからともなく始まる命は、何か目的を達成して終わる訳でもなく、ただ始まり、ただ終わる。
その始まりと終わりには、別の始まりと終わりが含まれていて、全体として見た時にはどこが始まりでどこが終わりということもありません。
生態系からの学びは禅の教えにも通じるところがあるなと思いました。
全く、興味の尽きる事はありません。
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