野鳥の会の冊子を見ていると、名も知らぬ猛禽類の保護に関するチラシが挟まっていました。
日本には冬に渡ってくる渡り鳥であり、主に湿原を棲み家とする「チュウヒ」という猛禽類についてです。
生息域であるヨシ原の減少と共に数を減らしており、なんと絶滅危惧種として名が通った「イヌワシ」や「オジロワシ」より数が少ないそうです。(野鳥の会.2020プレスリリース)
山林なら材木が取れますし、海岸なら海産物が取れます。
それに対し湿原は直接的に人間が利用できる価値を生み出さないので、情け容赦なく開発される土地です。
有名なところでは東京ディズニーランドの建設地にはもともと広大な湿原があったそうです。その開発のために多くの生物が苦境に追い込まれました。
しかし、湿原は間接的にでこそあれ、私たちの生活において非常に重要な役割を果たしている事が分かっています。
山林や湿原は、水や空気など生き物の生存に必要不可欠な資源を浄化して、供給してくれる存在です。
水や空気など当たり前に無料で使える資源は、とても軽んじられやすい資源だと思います。
湿原が開発され、減少している事は日常生活ではなかなか知りうることのない情報ですが、チュウヒの減少のようなかたちで見える化されると、この問題について考えるきっかけになりますね。
人生100年。
環境問題としての湿原の存続について、考えるきっかけを得ました。
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