2022年9月4日、日曜日。快晴。
地域の「川祭り」があると父から誘われて、お手伝いに行ってきました。
川祭りとは
川祭りとは、地域の中心を流れる川べりに竹竿を2本掲げ、しめ縄を貼る行事です。
父からは「農繁期を終え、ひと仕事を終えた牛馬たちを川で洗って労う際に行われたという説がある」と聞きました。
詳しい縁起は不明ですが、今も生きる民俗行事で、非常に興味深いです。
地域ではこのお祭りは「だぶりゅう」と呼ばれていて、漢字で「駄風流」と書くそうです。
準備
川祭りに必要な材料は次の通り。
● 新鮮な竹竿…2本。2-3m程度。
近所の竹林から切り出してきます。
●竹筒…太さは握れる程度で、長さ30cm程度で2節以上あるもの。
窓を開けて、そこから御神酒を入れる。竹林から切り出して確保。
写真は昨年のそれ。
●御幣…3つ。和紙から自作。父が作成。
● しめ縄…1本。2m程度。ワラから自作。ご近所さんが準備。
●藁苞(わらづと)…1個。お米のお供え用。ワラから自作。同じく、ご近所さんが準備。
●川魚…川で調達。私たちは省略しましたが、ご近所の地域ではコイをお供えしていました。
数年前には私たちの地域も川魚を網で捕獲してお供えしたそうです。
曰く、「魚が獲れすぎて大変だった」とか。
豊かな川です。
地域に溶け込む
物品の調達といえば、市場で流通しているものを買うのが現代社会の基本。
それに対してこの祭りでは、クレジットカードの出番は一切ありません。
全ては自給自足。
ご近所さんと「ああでもない、こうでもない」と力を合わせて準備していきます。
最近、気づいた事があります。
それは田舎暮らしの文脈でよく語られる「地域に溶け込む事が大事」という話です。
地域に溶け込む、とは具体的には一体何か。
それは「地域行事に参加する」とほぼ同義ではないかという事です。
昔読んだ本で、人と信頼関係を築くのには「共に課題解決に取り組む」のが効果的だとありました。
地域の草刈りや、地域のお祭りは、きっとそれです。
これからも積極的に地域の行事に顔を出し、地域に隠れている民俗学的な、民藝的なものを発見して楽しんでゆこうと思います。
きっと、この過程を経ていくうちに地域に溶け込んでゆくでしょう。
コメント