この記事は極めて個人的な茶道のメモ書きです。
7月は新型コロナに感染して、お稽古は全てキャンセル。
丸1ヶ月空いてしまったならば、全て忘れてど素人に逆戻り。笑
全般的なチェックポイント
●柄杓を蓋置に置く際の、柄杓の運び。
●柄杓、蓋置、建水を持って下がる時の柄杓と蓋置の持ち方。柄杓の節と蓋置の中心が同じになるように。
●風炉用の柄杓を持つ手の位置は、節から親指一本分下に人差し指が来るように。
●茶筅荘は、他の荘もの(茶入荘や茶碗荘など)と動きは同じ。
●濃茶を練る時、湯の量が少ないと感じたらあまり粘らずに次の湯を足す。
●茶入の上に茶杓を置く位置は、常に火のほう。ただし蓋に模様(牙蓋:げぶた)があるときは、その上に置かない。
炭点前(2回目)
「来週は炭点前ね!」
と先生から予告があったので、しっかりと予習して臨みます。
予習と言っても教則本片手にイメトレ。
シャドー・ボクシングならぬ、シャドー・炭点前。
3回ほど想像の世界で炭をくべてからお稽古の場に行きましたところ、前回は指摘が無かった事を教えて貰いました。
これは上達したという事でしょうか(笑)。
・紙釜敷の角を炭取の中央に合わせる
・炭のつぎ方は、「その次につぐ炭の置き場に配慮する」。具体的には次の通り。
胴炭…中央より僅かに左。丸ぎっちょ、割ぎっちょのかかる分をイメージして。
丸管炭と枝炭…止め炭が最後にかかる分をイメージし、寝かし気味に。
ここが起きていると、止め炭の頭が釜に触れる。
・香木を置く位置…1つは胴炭の中心。もう一つは「熱い灰の上で、どこでも良いが燃える炭の近くがよい」。
後炭(見学)
・後炭でつぐ炭の量は決まっていない(!)。炭の燃え具合、減りを見て必要な分を足す。
・釜敷は紙でなく、藤を編んだような組釜敷。
・見どころは、熱々の釜を清めるときに茶巾から景気良く立ち上る湯気。この為に茶巾は「滴りが落ちないくらいびしょ濡れに」する。
・香合の拝見なし。初炭の時に既に見ている為。
・羽箒での清め方は初炭と同じ。
入子点(いれこだて)
新しい杉地曲の建水に茶碗を入れ子にして運び出すことからこの名が付けられています。
この点前は、本来、運びをするのに困難な人や、道具の持ち出しにあぶなげな人などが、道具を運ぶ際に、客に気遣い等をさせないために行う点前です。
【準備】入子点には必ず棚を用い、あらかじめ水指、棗、柄杓、蓋置をかざっておきます。
裏千家茶道点前教則13 小習事五 より引用
やってみる前は何のことか分かりませんでしたが、やってみて分かりました。
楽です!笑
こういう「知識が体験を通じて理解できる」というのが私にとって茶道の喜びの一つです。
師匠曰く「楽なので、みんな好きなお点前(笑)」とのこと。
【チェックポイント】
・建水に仕込んだものを持ち出して、帰りは建水を持ち帰るのみ。
・曲建水の扱い方。
・茶碗もかざって帰るので、汚れた茶巾をたたみ変え、見苦しさを隠す。
・最後、建水は見せないようにグっと後ろの方に引き、自分の体で隠す。
包み帛紗
棗を濃茶器として用いる場合に、仕覆の代わりに帛紗で包み、行う濃茶点前です。
裏千家茶道点前教則13 小習事五 より引用
・先ずは棗の包み方。
・解いた時、すぐに四方を清められるようになっているか
・かき出しは1度で全てのお茶を出しきる。
長緒(2回目、3回目)
口の大きな茶入と、長い紐の袱紗が特徴のお点前です。
その特殊さから好き嫌いが分かれるそうですので、初心者の私としては一生懸命学び、好きなお点前と言えるようになりたい…!
教本を買って復習します。
平たく口の広い茶入を大海(だいかい)といい、
大海の中で口が小さく肩が目立つものは内海と記されます。
(中略)
運びでも、棚を用いても、いずれにおいてもできる点前です。
裏千家茶道点前教則11 小習事三
何と言っても難しいのは、長い紐の取り扱い!
2回や3回では全然コツが掴めません…。
練習あるのみです。
平建水と割り蓋(初)
これまた特殊なカタチの建水に、ヒンジ付きの蓋が乗っているお道具の扱いも学びました。
運びにくいので、予め飾っておき、水注ぎで水を満たすというワザもあると教えて貰いました。
お仕舞いのときにも、蓋を閉めた後に柄杓と蓋置を飾り付けて残しておくと、帰りの際に運ばなくて良くなるとの事。
水をたっぷり入れて、それを柄杓で掬う際にできる水面の揺れで清涼感を演出することから夏によく使われるそうです。
お菓子
お茶の世界は広く深く、お菓子のバリエーションも凄まじい広がりと奥行きがあります。
お茶とお菓子は茶道の楽しみの中心的存在ですが、甘味に関心が薄い私にとっては苦手な分野です。
先生曰く、地元で最も有名とされる菓子に、35にして初めて出会いました。笑
亀屋の「帰省」というお菓子。
お菓子についても「知らない」「よく分からない」「興味がない」という状態を超えていきたいところです。
茶杓の銘
今年も猛暑!
前の記事で「8月4日が七夕」と学びましたので、この暦を知っていれば8月上旬には七夕を想起させる銘でも良いかもしれません。
いつもの本を開いてみると、8月は秋という扱いになっています。
流石に35℃を超える日のお稽古では、とても秋を感じるなんてつける気になりません。
逆に、言葉だけでも現実の厳しい暑さを忘れさせてくれる清涼感が欲しくなります。
そういえばサラダ記念日という有名な現代俳句がありますが、あの誕生秘話をラジオで聴いたことがあります。
「さしすせそ」のSの音は爽やかさを想起させるから、本当はいいねと言われた料理は唐揚げだったそうですが、歌ではSの音を含むサラダにしたそうです。
私としては、夏の盛りに用いられる銘が8月のこの時期にはふさわしいと思いますので、Sの音を含む言葉を拾い集めてみます。
[七夕系]
●鵲:かささぎ
●鵲の橋:かささぎのはし※
●星祭:ほしまつり※
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●岩清水:いわしみず※
●青松:せいしょう
●涼み舟:すずみぶね※
●笹舟:ささぶね
●蝉時雨:せみしぐれ※
●ひぐらし
↓S音ないがお気に入り(笑)
●青田風:あおたかぜ、青田波:あおたなみ※…田植えがすっかり終わり、田んぼに青々と稲が育った田園風景。そこに風が通ると、稲がゆれて波のようになる様子。
※は「茶の湯の銘、季節の言葉」より
8月=8代目
茶碗や茶杓の銘と共に、誰の作かという問答をします。
誰にするのかお稽古では決まりはないので、勉強のために8月は8代目の作ということにして名前を覚えて行こうと思います。
裏千家8代目…又玄斎一燈(1719~1771)ゆうげんさい いっとう
表千家7代の如心斎天然と兄弟。七事式を制定するなどして千家を中興。
楽家8代目…得入(とくにゅう)。
今月を終えて
小習事らしいお点前を沢山お稽古することができました。
中でも包み帛紗に強く惹かれるものがありました(笑)。
包み帛紗で用いる棗は本来は薄茶に用いるもの。
どちらかと言えば略式のカジュアルなものです。
それを敢えてフォーマルな濃茶器として用いるという、ひねりの効いた趣が大好きです。
いつの間にか、もう9月!
今月末で私は36歳になります。
お茶のお稽古を始めて約3年。
人生は確実に豊かになっています。
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