育休を取り、家に新生児を迎えて十数日が経ちました。
育休を取るまで、そして取ってから感じた事を記録しておきます。
この記事が「これから育休を取る人・取ろうか考えている人」の参考になれば幸いです。
結論から言うと、身の回りに子どもが生まれる知らせがあったら「父親の背中を蹴飛ばしてあげてください」。笑
育休 ≠ 休暇
それにしても「育休」という言葉は世間に誤解を招くと思います。
「育休」とは「育児休業」の略です。
よく勘違いされる事ですが、
仕事を離れて愛らしい赤子と過ごす、贅沢で優雅な休暇…ではありません。
休業なので、会社から給与も出ません。
「給与の7,8割の給付金を頼りに、不休の家庭内労働に従事する」
これが育児休業の実際です。
重要な事なので繰り返します。
休んでません。
働いています。
仕事よりも大変です。
これは幾ら言葉を尽くしても、やらないとわかりません。
ジェンダーギャップを体験
私(男)が育休を取る事を周囲に話すと、男性と女性でハッキリとリアクションが異なったのも面白かったです。
ある男性からは「昇進とか興味ないの?」と言われたこともあり、現実にジェンダーギャップを体験する事もできました。
別の男性から言われて目の前が真っ暗になったのは
「俺も取ろうと思ったんだけどね!」というコメント。
そう思ったんなら取りなさいよ(怒)。
…大変悲しい事実ですが、こういう男たちが肩を並べて、今の日本、そして世界を作っています。
「男でありながらジェンダーギャップを体験する事ができる」というのは、社会の真実を認識する上で育休取得のメリットと言っても良いでしょう。笑
男性の育休は義務化すべき
現在、日本で育休を取る男性は非常にわずか。
取ったとしても1ヶ月程度の超短期。
育児休業を取ることで、我が国で男性の育児休暇が進まない理由がわかった気がします。
「男がビビっている」
からだ、と思います。
…仕事面では、キャリアを失うのではないか。給与が減って生活が成り立たなくなるのではないか。
…家庭面では、家事や育児の自信がない。かえって足手まといになるのではないか、とか。
これらが不安で躊躇する気持ちもわかります。
現に私も第一子の時はビビって育休を取ることが出来ませんでした。
しかし考えてみると、これらの不安に男女の差はないという事。
つまり、こうした不安を全て、ひとりの女性に押し付けているのが、今の私たちの社会です。
この事実に気づくことができたのも、育児休業の大きなメリット。
我が国の場合は、義務化でもしない限りジェンダーギャップや育休取得率の低迷は解消されないような気がします。
しかし、忘れてはいけません。
我が国の国会議員は平均年齢55歳で9割が男性です。
この事を考えると義務化なんておそらく無理でしょうね…
子どもが子どもでいる期間
育児休業を取得して得た、最も大きな気づき。
我が国の育休制度自体は先進国の中でも優れている方だと言われています。
つまり、実際には男性の育休はチャレンジングでもなければ、前人未到の一大事でもありません。
男性にとっての育休とは、子を持つ多くの女性社員が既に歩いた「舗装された綺麗な道」を歩くだけです。笑
どうぞ安心して下さい。
父になったみなさん、育児休業を取得しましょう。
この道も、みんなで歩けば怖くない。
人生100年時代。
働く時期は長く、働き方も多様となってゆきますが、子どもが子どもでいるのは僅か数年なのです。
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