(投稿日: 2021/02/27)
盆栽で育てているウメ。
今年も花がつきました。
梅は盆栽に向いている
育てていて思うのが、ウメはとても盆栽に向いている植物だということです。
日当たりについてはマンションのベランダで育てられたように、日陰でも大丈夫。
私は写真のように小さい鉢で育てているので、夏には何度となく水切れを経験させてしまいましたが、ご覧の通り生きています。
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」と言われるくらい、バッサリと思い切った剪定にも耐えられる生命力。
春には花が咲き、良い香りを漂わせる。
初めて盆栽を育てるには最もおすすめできる植物です。
ウメと日本文化
趣味の園芸2021年2月号にウメの特集記事がありました。
梅といえば日本原産のものと思い込んでいたのですが、かつては「オシャレな輸入品」だったのです。
ウメの原産地は中国の中南部とされていますが、万葉の時代には外来の植物として珍重され、身近に植えて、観賞され始めていました。
(中略)
サクラが日本の花として親しまれる一方で、ウメは日本に根づきながらも、中国文化とつながる風雅な花であり続けました。
趣味の園芸2021年2月号
この辺の経緯は茶道のそれにも通じるところがあると思います。
茶道もはじめは海外の高尚な文化で、一部の特権階級が高額な輸入品を愛でながら楽しむものでした。
そこに千利休達が「わび、さび」という価値観を取り込み、手頃な国産品の開発とともに一般に普及してゆきます。
ここで面白いのが、茶道初期の文化的側面は、新しいムーブメント(わびさび)にかき消されずに残っている、ということです。
変容した文化は受容した文化を駆逐することなく、両方ともが残り続けることは日本文化の特徴であるとデービット・アトキンソン氏も述べていました。
「受容と変容のダイバーシティ」という、日本が世界に誇れる文化的態度を、身につけてゆきたいと思いました。
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