肥料のメモ、有機肥料について

植物

(投稿日: 2020/12/07,最終更新日:2020/12/24)

雑誌「やさい畑 2020年12月号」に、油かすや米ぬかなど各種有機肥料の性質や有効性に関する記載があったのでメモ。

個人的に化学肥料は極力使いたくないので、こういう記事はとても参考になります。

各種元素のおさらい

Nは窒素で、葉っぱに効くので葉肥。

Pはリン酸で、花や実に効くので実肥。

Kはカリウムで、根に効くので根肥。


米ぬか (N・P・K=2・4•1)

精米所で無料配布。

脂肪分が多く分解に時間がかかるためゆっくり効く。

少しずつバランス良く効くので短期栽培型の野菜(葉物野菜など)には不向き。

ナタネ油かす(N・P・K=5・2•1)

販売価格1kgあたり72.5円。

微生物による分解によって肥料効果が発揮されるため、ゆっくり長く効く。

効果の持続性はこの中では1番長いので、長期間肥料効果が必要な野菜(大根、トマト、ナス)に有効。

魚粉(N・P・K=7・6•0)

販売価格1kgあたり185円。

即効性が高く肥料効果も強めで、化学肥料に近い有効性。

価格が高いので、限られた期間内に確実に収穫したい場合に用いるのがよい。

発酵鶏糞 (N・P・K=4・4•2)

販売価格1kgあたり13円。カルシウムも含まれる。

魚粉に次ぐ程度の即効性と持続性があり、バランスが良い。

栽培期間の短い葉菜類や、追肥としての利用に適する。


まとめ

有機質肥料では、即効性と持続性が両立しないこと分かりました。

魚粉や鶏糞など動物質のものが即効性で、米ぬかやナタネ油カスなど植物質のものが緩効性、と考えると覚えやすいですね。

また、記事の中の検証結果で興味深かったのが、収穫量(重量)と食味(糖度)が比例しなかったこと。

普通化学肥料や魚粉は、即効性があり収穫量も上がりやすい。限られた時間内に収量を上げる場合はこれらが良いでしょう。

一方、じっくり時間をかけて育てる余裕がある場合や、量より質を取る場合は油カス、鶏糞、米ぬかを、使うと良いでしょう

やさい畑2020.12.p32-33.五十嵐徹氏

肥料の利き方が変わると、植物の育ち方が変わり、味が変わる…。

実に奥深い世界です。

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