(投稿日: 2020/10/07)
辻井隆行氏(パタゴニア元日本支社長)の話をYouTubeで聞いて、関心を持ったソーラーシェアリング。


ソーラーシェアリングとは太陽光(ソーラー)を「植物」と「太陽電池パネル」で共有(シェア)するという意味で、農林水産省は「営農型太陽光発電」としています。
植物は利用できる光の量に限度があり、これを光飽和点と言います。
光飽和点以上の太陽光は光合成に利用できないので、その分は遮っても成長に支障はなく、「光飽和点を超えた光を太陽電池パネルで発電に供する」ことで、光合成と発電をダブルに実現するのがソーラーシェアリングの理論です。
営農型太陽光発電は、太陽光を農業生産と発電とで共有する取組です。
作物の販売収入に加え、売電による収入や発電電力の自家利用により、農業者の収入拡大による農業経営のさらなる規模拡大や6次産業化の推進が期待できます。
農林水産省HPより
特に関心があるのは次の点です。
- 日光を太陽電池パネルで遮ることで収量は落ちないのか?
- 太陽電池パネル設営のコストは回収できるのか?
売電については制度を詳しく調べなければ正確な予想ができませんが、ネットでさくっと調べたところ、2020年のFIT売電価格は12円/kWh。
これを参考に、資料を読み解いてみます。
【秋田県の事例】
エダマメ栽農地8.5a(約8万平方メートル)にソーラーシェアリング
- 通常栽培に比べ77%の収量。
- 推定年間発電量40,543kWh × 12円 = 48万6516円/年。
【静岡県の事例】お茶、ブルーベリー(遮光率50%)、キウイフルーツ(遮光率36%)
- 収量に影響なし
- 設備費840万円
- 売電収入33万円/年 (12円/kWh 場合で資料を元に再計算。)
…マジ?こんなちょっとしか稼げないの?
二つの事例をざっと計算してみて何かの間違いかと思うほど稼ぎの足しになりません。
農林水産省の事例紹介では1800万くらいの事業投資でしたが、こんな稼ぎではとても回収できるとは思えません。
一方で、最近SNSでみつけたこんな事例も。
みつばち発電所という水田のソーラーシェアリングです。
…これは、何かを見落としているのかしら。
時間があるときにもう少し調べてみよう。
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