(投稿日:2020/10/01)
SNSの社会的弊害をSNSの中の人たちが証言するドキュメンタリー「監視資本主義(原題:The social dilemma)のレビュー。
スマホ中毒の自覚がある人も、そうでない人も、スマホやSNSとの付き合い方について考えさせられる内容でした。
【要約】
SNSは人間の関心を惹きつけ、中毒化させるよう設計、デザインされている。
「通知」や「タグ付け」などは、人々をスマホに釘付けにし、中毒化させるのに成功した仕組みの代表である。
SNSは例外なく「中毒化した私たちの関心を、広告主に売りつけて収益を上げるビジネス」である
つまり、「私たちの時間そのもの」がSNSの商品である。
SNSによって不幸になる人がいても、社会が分断されても、フェイクニュースが拡散されても、内乱や紛争が加速しても、SNSは気にしない。
子どもがSNSに参加するのは推奨すべきでない。
こんな異常さに気がついたとしても、多くの人は既にSNSのビジネスモデルに縛られている。これでは変化が起こせない。
社会は、SNSに規制をかけるよう求める必要がある。
SNSユーザーは情報を偏食しないように気をつけよう。
自分と反対側の意見に耳を傾けよう。
【要約終わり】
時間をSNSが奪う話を聞いて思い出されるのは、ミヒャエル・エンデ作の児童文学「モモ」。
イタリア・ローマを思わせるとある街に現れた「時間貯蓄銀行」と称する灰色の男たちによって人々から時間が盗まれてしまい、皆の心から余裕が消えてしまう。
しかし貧しくとも友人の話に耳を傾け、その人に自信をとりもどさせてくれる不思議な力を持つ少女モモが、冒険のなかで、奪われた時間を取り戻すというストーリー。
Wikipedia モモより引用
中に特に印象に残っている台詞。
「生きるということは、時間そのもの」
ミヒャエル・エンデ「モモ」より引用
SNSに夢中になっているその瞬間。
スマホに釘付けになっているその時間。
もしかしたらとても大切な何かを失っているのではないかしら…。
そう思った私は、殆どのアプリの通知をオフにしました。
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