(投稿日:2020/09/29)
私だけ(?)盛り上がっている雪舟600周年記念行事。
その一つの馬場良治氏の水墨画展へ行きました。
この展覧会で初めて知ったのですが、馬場良治氏は文化財修復の第一人者。
(文化財修復といえば大好きな漫画、ギャラリーフェイクを思い出します。)
展覧会のスタッフに尋ねたところ、全て写真撮影OK!
馬場氏曰く『写真に撮ったところで真似ができるわけでもないので、ご自由にご鑑賞ください』とのこと。
自分の腕に絶対の自信を持つ超絶技巧の持ち主しか言い得ない言葉にシビれます。
(これは…)
いきなり言葉を失います。
水墨画とは、墨一色を用いて濃淡の調子によって描く絵。
スーパー大辞林より
実物を見ると、画材の何をどう使っているかなんて事どうでも良いことのような気がしてきます。
ただただ素晴らしい。
滝といえば、現代の日本画家の大物、千住氏も滝の作品を作りまくっていますので比較してみます。
千住氏の滝は幻想的ですが、馬場氏の滝にはリアリティがあります。
どちらも素敵。
水墨画という言葉につきまとう古臭い山水画のイメージが一切ありません。
「雪山登山をした時に見える風景」がそのまま絵になっているようです。
描写が細かい。とにかく筆数が多い。
解像度が高い映像作品のような美しさです。
先に触れた千住博氏はか何かのメディアで「心が潤って感じるもの、生活の理想のようなものに触れたときに感じる心の働きを『美しい』」と言うのではないだろうか」と述べていました。
馬場氏の作品は、そんな作品ばかり。
図らずもとても素敵な画家さんに出会えた、いい1日となりました。
雪舟600年記念行事、万歳!
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