(投稿日:2020/09/12)
コンポストに投入するものについて、窒素と炭素の比率が重要だという記載がモンティ・ドンのComplete Gardenerに記載がありましたので、調べてみました。
本には「家庭ゴミの投入は窒素に傾きやすいので、炭素の補充が必要」だと書かれています。
C/N比とは・・・
有機物に含まれる炭素(C)含有率、と窒素(N)含有率の比をC/N比といいます。有機物の種類によりさまざまな値をとりますが、この値は
・有機物の微生物による分解の難易
・肥料効果の現れ易さ
・たい肥の腐熟程度
などを評価する場合の重要な指標です。
ホクレン 土作りQ & Aより

C/N比はおおむね20を境とし
それより小さい(つまり窒素が多い)と、微生物による有機物分解の際に窒素が放出され(無機化)
C/N比が大きいと反対に土の中の窒素が微生物に取り込まれる(有機化)といわれている。
wikipedia C/N比より

以下、wikipediaより窒素飢餓について
窒素飢餓(ちっそきが)とは、作物の生育障害の一つ。
植物の生育に不可欠な必須元素である窒素が少ない状況で有機物を与えすぎることにより生じる。窒素欠乏(ちっそけつぼう)とも。
有機質の肥料や緑肥を土壌に加えると、土壌中の微生物が炭素をエネルギー源として盛んに活動するが、増殖の過程で微生物が大量の窒素を消費してしまい、植物の生育に必要な窒素が不足してしまう状態をいう。
窒素飢餓を避けるためには、炭素と窒素の割合であるC/N比を把握し、20以下になるように大量の有機物の投入や未完熟の堆肥を避ける(商品に「完熟堆肥」という記載している理由の一つ)、窒素分を多く配合された化学肥料を併用するといった検討が必要である。
wikipedia 窒素飢餓より引用
土にワラや野菜くずをそのままの状態で与えるとC/N比が高めに傾く
→ワラや野菜くずの分解に微生物が窒素(N )を使う
→窒素が土から無くなってしまう
ということですね。
窒素欠乏は症状として葉が黄色くなります。

これを防ぐために畑に投入するものはあらかじめ堆肥化が必要だということです。
つまりコンポストとは「微生物の働きを利用して、C/N比を適正にコントロールするための装置」と考えると良さそうです。
少しずつコンポストの理論の全体像が掴めてきた気がします。
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